マスクド参戦!「これからの機械学習エンジニアに求められるスキル」とはのイベントに参加してきました。

投稿者: | 2019-12-04
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タイトルのイベントに参加したので、備忘録も兼ねてイベントの感想を書きたいと思います。

イベントのページは以下のリンクになります。

マスクド参戦!「これからの機械学習エンジニアに求められるスキル」とは

イベントの趣旨(イベントページより引用)

異なる立場で機械学習/深層学習技術に関わる4名によるパネルディスカッションを通して、「機械学習エンジニアに求められる本質的/未来的スキル」を探ります。答えを提示するものではなく、議論のきっかけとなることをゴールとしています。パネルディスカッション自体は90分で終了しますが、議論のためにその後の懇親会にも是非ご参加ください。

登壇者ははるばるイギリスから来日するベイズ最適化/機械学習と雇用に関する専門家 Oxford大学Osborne教授、AI/データサイエンス業界の"イキリ派" "意識低い系"マスクド・アナライズ氏、広範な領域を対象とするAIスタートアップで機械学習エンジニアチームリーダーの遠藤、同社今年新卒の加藤が登壇し、ディスカッションを行います。

イベントの内容のまとめ

今回のイベントでは大きく以下のテーマについて、4人のパネラーのパネルディスカッション形式で行われました。

  • 機械学習エンジニアに求められてきたスキル
  • これから機械学習エンジニアに求められているスキルについて
  • これから機械学習エンジニアに求められているスキルをどう身につけるか?

以下では各テーマで出された意見などを紹介していきます。

機械学習エンジニアに求められてきたスキル

以下については、機械学習エンジニアの基礎的なスキルとしてみなさん挙げられていました。

  • プログラミング
  • 数学、統計
  • 英語

さらに上記に加えて、ビジネスよりの場合は、お客さんへの説明などのコミュニケーションスキル。
研究よりの場合は、論文からプログラムの実装に落とし込めるスキルが必要としていたということでした。

また、海外の状況として、マイケル・A・オズボーン教授からは、

  • 大学の研究員(リサーチャー)出身でプロトタイプ作成ができる人材を求めていた。(研究からプロダクションに持っていく技術)
  • リサーチャーとエンジニアでチームを組む(リサーチャー2人、エンジニア3人など)
  • チームを組む際にリサーチャーとエンジニアのコミュニケーションコストが高いので、エンジニア側にも研究に対する理解が必要

といった意見もいただきました。

また、kaggleのマスターやメダル保有者は優秀なのかという議論も出ました。

意見として上がったのは、

  • スキルとして無価値ではないが、kaggleのように与えられたデータでアノテーション(正解データも与えられている)状況は実務ではあまりない(非常に限定的)
  • 実務では、どういったデータがあるかというところから進める
  • そもそも正解ラベル(アノテーション)がついていないこともある

といった意見が上がり、kaggleのコンペで得られるスキルもあるが、実務にはされ以外の側面もあるということでした。

これから機械学習エンジニアに求められているスキルについて

次のテーマである「これから機械学習エンジニアに求められているスキルについて」のディスカッションの前に、機械学習を行う環境の変化が議題に上がりました。

具体的には、

  • AutoMLツールの登場
  • クラウドの普及
  • ライブラリやフレームワークの充実(論文にプログラムのコードがついてくる)

といった非常に機械学習の開発をやりやすい環境が整ってきていることについての意見が出されました。

この環境の変化を踏まえると、機械学習エンジニアの立ち位置として、以下のような変化があるというディスカッションがされました。

  • AutoMLツールなどの普及によりモデリングに使う工数は減る見込み
  • その中でお客さんがAIで達成したいゴールをお客さんに寄り添いながら実現していくことが重要になってくる(デザイン志向)
  • 業界ごとの専門性を組み込んでいく必要がある

こういった状況に対応していくためには、以下のスキルが求められるという意見が出されていました。

  • アイデアの量と質
  • 継続的な学習(戦略的な学習)
  • システム思考
  • システム診断
  • IT以外からの知見の獲得

これから機械学習エンジニアに求められているスキルをどう身につけるか?

上記のこれから機械学習エンジニアに求められるスキルをどう身につけるかについてもディスカッションがありました。

スキルを身につけていくための重要な点としては以下が挙げられていました。

  • 大学などの教育機関が知識を体系化するのを待っているのでは遅い、問題を抱えている人に話を聞いて、実戦経験をつむ
  • 実際に問題に取り組みイテレーションを回す、情報を感度良く収集する
  • マラソンのように継続的していくことが大事、その中で戦略的に学習していくことも重要
  • メンタルセットも重要(自分の進みたい方向に進む、体力→知力→心の時代が来る)

まとめと感想

今回のイベントに参加して、パネラーの方々が話されていた。

フレームワークやクラウドの普及で機械学習の開発の環境は非常に整ってきているといのは実感しています。

また、フレームワークなどの進歩に伴い、モデリングに要する工数は減り、その代わりどのようなAIを作るかというデザインの部分に重きが置かれるようになるというのも共感できました。

その中で、機械学習エンジニアとして成果を挙げていくために、

  • 主体的に動きながら実際の問題に取り組むこと
  • 継続的、戦略的に学習を継続して、IT以外の知見も含めて知識を獲得すること
  • モデルに業界ごとの専門性や業務知識を組み込むための顧客などとのコミュニケーションスキル

これらの点が重要になってくるのかなというのは、今回のイベントに参加して感じました。

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